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弱視の早期発見に向けて

更新日:2021年2月26日

こんにちは

本日は新しく導入しましたスポットビジョンスクリーナーの紹介です。


スポットビジョンスクリーナーは生後半年から可能な「弱視」の検査機器になります。

長いあいだ興味があったのですがこの度ついに導入することになりました。

今回はその紹介とその前に少し子供の視力や弱視についてのお話です。


子供の視力と弱視とは

 人間の視力は生まれてすぐはほとんど見えず、生後1-2ヶ月程度で物体の形や色がわかるようになり、3ー4ヶ月で動くものを追いかけるようになります。1-2歳位まではまだ細かな視標の判別は困難ですが、3歳頃に大人と同じくらいの視力になるとされます。ただ言葉でそれを表現できるのは4歳頃になってからです。最終的には6歳頃に視機能が完成します。


その中で何らかの影響で正常な視力の成長が止まってしまい、メガネを掛けて矯正してもきちんとした視力にならないことを「弱視」といいます。「弱視」の原因には屈折異常や斜視、不同視などがあり、一般小児の2%程度の有病率と言われてます。


視力の発達のピークは3-5歳ですので、その時期をすぎると治療成績はどんどんと低下してしまいます。そのため3歳頃おそくとも5歳までに「弱視」を発見することが重要です。「弱視」については、治療は早ければ早いほど高い効果を期待することができます。


 ところが、斜視に関してはしばしば相談される保護者の方はいらっしゃいますが、その他に関しては「弱視」であっても、よほど重症でなければ本人も普通にしているため気がつかない保護者の方も多く、相談受けることもほとんどありません。特に片眼だけ悪い場合はなおさら発見が遅れることが多いようです。


弱視スクリーニングの実際

その中で力を発揮してくれるのがこのスポットビジョンスクリーナーです。

お母さんに抱っこされた状態もしくは自分で座っていただいた状態で、早ければたった数秒で近視、遠視、乱視、不同視、瞳孔不同などの異常を検出することが可能です。小さなお子さんにもスクリーニングしやすいよう、スクリーニング中に興味を惹きつける光や音が発せられます。検査結果は用紙に印刷してお渡しさせていただきます。

また検査で異常が検出された際には再検査を実施し、それでも異常が疑われる場合には適切な医療機関へとご紹介させていただきます。


スポットビジョンスクリーナーについての詳しい説明はウェルチアレン社のホームページから御覧ください。

対象年齢・実施費用について

当院での対象年齢1歳からの全ての方です。3歳ぐらいのお子さんに特におすすめしています。

費用は1回500円での自費検査として行っております。

予防接種の前などの機嫌や体調の良いときに行う方がスムーズに実施できます。

ご希望の方は受付に直接お声がけいただくかお電話でご相談ください。


またすでに見え方などに何かしらの異常や疑問がある方については保険適応での検査も可能です。

  • 視線が合いづらい

  • つまずきやすい、転びやすい

  • テレビを見る位置が異常に近い

  • 目の位置が偏っている気がする

  • ものを見るとき、顔をしかめたり、目を細める

  • 顔をまわして横目でものを見る

  • 極端にまぶしがる

  • 片目をかくすと嫌がる

など症状がある場合については一度検査を受けることをおすすめしますのでご相談ください。


これまで子供の視力についてのご相談はほとんど受けることができませんでしたが、今後この機器を利用して多くの患者さんに還元していければと思います。


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